人材派遣の面接で1次と2次に違いはあるの?

1次と2次では見ている基準に違いがあります


人材派遣の面接では応募者が、「企業の求めている人材」であるかどうかを見極めるために行います。ほとんどの企業が、1次・2次と面接を分けており、それぞれ違った基準で選考しています。

1次面接は、応募者の人柄を見ながら、ある程度の人数に絞り込む場。2次面接は、応募者の性格や能力、価値観を把握し、どれほどの熱意があるか、伸びしろがあるか、などを見ています。

人材派遣会社では獲得したい人材の人物像を定め、それに相応しい人材かどうか段階を分けて判断します。そのため同じ質問を繰り返しているようで、着目する点が違うのです。

人材派遣会社の面接を受けるには、こうした面接官の意図を理解し、1次面接と2次面接の違いをしっかり把握することが大切です。

1次面接では人柄や仕事コミュニケーションのしやすさを見ています

人材派遣の1次面接では、応募者の人柄やコミュニケーション能力などを見ています。質問は志望動機や自己PRなど基本的な項目が中心になるでしょう。

・志望動機は何か
・自己紹介
・自己PRをどうぞ
・あなたの長所・短所は?
・学生時代で頑張ったことは?

こうした質問をしながら、面接官は応募者の身だしなみや振る舞い、言葉づかいを見ています。「人の8割を決めるのは、第一印象」だと、よく言われているように、身だしなみに清潔感がなかったり、振る舞いがおどおどしていたり、きちんとした敬語など言葉づかいがなっていなかったりすると、相手にだらしない印象を与えてしまうので気を付けましょう。

また1次面接を担当する面接官で多いのは、その企業で活躍する中堅や若手社員です。面接官自身が「この人とともに働きたい」と、思えるかどうかが大きなポイントになります。

1次面接では基本的なマナーを重視しているということから、固くなり過ぎずできるだけリラックスした状態で望むとよいでしょう。

2次面接では経歴や資格などでスキルや特性を見ています


2次面接でも応募者の人間性についての評価は続きますが、それに加えて本格的に問われるのは仕事や職種について、どれくらい理解しているかを見ます。重要とされるのは、入社後の成長性や組織への順応性です。

質問は、1次面接とやや重複するでしょう。

・自己紹介・自己PR
・入社したらどのような仕事をしたいか
・あなたにとって仕事とは何か
・5年後・10年後どんな風になっているか
・尊敬する人は?

2次面接以降では、チームなどを束ねるマネージャークラスの人が担当することが多いです。営業をしたいのであれば、「なぜ営業に関心を持ったか」「営業を生涯の仕事として取り組む意欲や覚悟があるか」など、突っ込んだ質問をされることもあります。

ここで大切なのは、応募者がどれくらい本気なのかということです。人材派遣の面接では、能力以上にやる気や気持ちを重視する傾向にあります。

たとえ上手く答えられなくても、「伸びしろがある」「磨けば伸びる」と判断されることが大切です。マネージャークラスの社会人と向かい合った時でも、自分の意志をしっかり伝える気持ちの強さを持ちましょう。

面接を通過するポイントは事前準備です

人材派遣の面接には準備が必要です。

選考の段階に見合った対策をすることで、面接官の意図するものを読み取り、質問に合った返答ができるのです。そうすることで心にもゆとりが生まれ、落ち着いて面接に臨めるでしょう。

面接の時間において1次面接より2次面接の方が長くなる傾向があります。質問内容や時間の比較からしても、企業は1次面接以上に2次面接を大切にしていることが考えられるので、対策は2次面接を見越して行いましょう。

受け答えでは、言葉を省略せず、専門用語の多用を避けるなど、面接官の立場を考えて分かりやすい話し方を心掛けてください。また1次面接に続き2次面接でも自己PRや志望動機など何度も同じ質問をされる場合もありますが、面接官は意地悪をしているのではなく、「自分のことを詳しく知りたがっているのだ」と、前向きに捉えましょう。

初めは誰もが緊張しますが、面接の回数を重ねることにより気の緩みが生じる場合があります。しっかりと気を引き締めましょう。

(まとめ)人材派遣の面接で1次と2次に違いはあるの?

1.1次と2次では見ている基準に違いがあります
人材派遣会社の面接の1次面接と2次面接では、選考基準に違いがあります。それぞれの特徴を理解し、自分のどこをアピールするべきか決めておくと良いでしょう。

面接官の立場になって考えることも必要です。

2.1次面接では人柄や仕事コミュニケーションのしやすさを見ています
1次面接では経歴やスキルよりも、人柄・コミュニケーション能力といった社会への適合性を見ています。焦らず慌てず大きな声で質問に答えることを意識し、面接官に好印象を持ってもらえるように心がけましょう。

3.2次面接では経歴や資格などでスキルや特性を見ています
2次面接では1次面接で話した自己PRよりもさらに濃い内容を求められます。面接官は応募者のスキルや特製はもちろん、将来性を見ているので、5年後・10年後に自分がどうなっていたいかを明確にしておく必要があります。

4.面接を通過するポイントは事前準備です
人は慌てるとうっかりミスをしてしまいます。面接時に慌てないためにも、十分に準備をして臨みましょう。

多くの企業は1次面接よりも2次面接を大切にしているので、対策は2次面接を見越して行ってください。

著者情報

プロフィール:上代 裕也
人材コンサルト。転職で悩む同世代の人たちに向けて役立つ転職情報を配信している。